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反射面をラッパ状に組み立て、すぼまった部分に容器を置いて調理をする「テルケス型」といわれるソーラークッカー。構造が比較的シンプルで、集光部がラッパの内側にあるので、安全性も高い方式です。ご紹介するのは、木下幹夫さん設計のテルケス型ソーラークッカーです。 |
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段ボール板を以下の寸法にカット。
【1】25cm×37.5cm:4枚
【2】1と同寸法のものを斜め二等分(三角形)にカット:4枚
【3】1辺25cmの正方形:2枚
【4】1辺22.5cmの正方形:2枚 |
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家庭用アルミホイル |
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PET素材の透明プラスチックパネルを以下の寸法にカット。
(「タキロンPETEC」0.8mm厚・300×450mmを2枚使用)
【1】15cm×22.5cm:4枚
【2】1辺22.6cmの正方形:1枚 |
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セロハンテープ、布粘着テープ、のり |
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反射面用アルミ箔の準備 |
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アルミホイルを、用意した段ボール【1】【2】と同じサイズで同じ枚数切り出す。【3】の正方形も1枚用意。 |
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反射板(鏡)の製作 |
段ボール【1】【2】と【3】の1枚、計9枚に、同サイズのアルミ箔をセロハンテープでしっかり止める(アルミ箔のフチに沿って貼り付ける)。 |
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反射板(鏡)裏面のフチに沿って布粘着テープを貼り付ける(一度組立てたもの分解して、何度でも組立て直せるように)。 |
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組み立て |
9枚の反射板(鏡)を裏向きにして < 写真2 > のように並べ、接する部分に布粘着テープを貼り、ラッパ状に組立てる。 |
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鍋置き台の製作 |
段ボール【4】の1枚のセンターに直径16cmの円を描き、線に沿って切り抜く。その穴の開いた段ボールと、もう1枚の段ボール【4】とをのりで貼り付ける。段ボール【3】の1枚のセンターに、2枚重ねの段ボール【4】を貼り付ける。
上でつくった3枚重ねの段ボールにアルミホイルをかぶせ、穴の部分のへこみにも張り付かせるようにしながら、しっかり包み込む。<
写真4左 > |
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保温カバーの製作 |
材料 の透明PET5枚を、セロハンテープで箱状に組み立てる。< 写真4右 >
これで、テルケス型ソーラークッカーの完成です。 |
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- 調理に使う鍋とフタは、底面の直径が16cm程度のものを選び、太陽光を吸収して熱に変えるために、必ず外側が黒や黒に近い色のものを使用します。
(黒い鍋やフタがない場合は、アルミの鍋やフタなどの外側を、バーベキュー用品の塗装に使う黒い耐熱塗料で塗ってもOKです)
- 本体を太陽の方角に真っ直ぐ向け、下部にレンガや材木片などをあてがい、角度を固定します。傾きに応じて鍋置き台をずらし、下に物をあてがうなどして水平になるよう固定。鍋を置きソーラークッキングの開始です。PET製保温カバーをかぶせると、蓄熱効果が高まります。太陽の移動に合わせて、順次クッカーの向きを調節します。
*今回、日本ソーラークッキング協会会長・鳥居さんのお宅にお邪魔し、協会メンバーの皆さんのご協力で取材させていただきました。当日の天気はあいにく曇りで、日照がほとんどなく、完成したソーラークッカーで実際に調理することができず、残念でした。
ソーラークッカーは、青空であれば一年中どの季節でも活用できます。日差しが高い夏の晴れた日が最適です。 晴天が多いという意味では、秋~冬は連日楽しめます。 |
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分解した「テルケス型」をお預かりして持ち帰り、後日晴天の日に目玉焼きにトライしてみました。2月中旬という最も陽射しが傾いた季節のため、本体をかなり傾けて、フライパンの中心に集光するのが大変でした。あえてフタなしでのチャレンジにもかかわらず、30分ほどで目玉焼きが出来上りました(実際には、必ず黒いフタをして調理のこと)。 |
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セットするとすぐ、カバーに湯気が…。 |
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陽射しの傾きが強く、焦点に鍋を置くのに苦労しましたが、立派に目玉焼きができました。 |
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